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2012年6月 1日 (金)

冷蔵庫の移り変わり

Img_0004 左・氷冷蔵庫、中・昭和初期、右・昭和30年頃

写真の左は、昭和初期に使われた氷を使った家庭用冷蔵庫、中央は同時代に家庭用として輸入されたアメリカ製の電気冷蔵庫、右は昭和30年代に発売された国産の電気冷蔵庫です。

当時の文献によると以前は冷蔵庫と言ったが今では冷凍機と呼ぶとあります。そう言われれば「庫」と言う字は金庫や車庫などに使われていますが、左の氷を使用するスタイルでは、電気を使いませんから、重い扉を閉めるイメージから「庫」と言ってもいいかもしれません。

順を追って説明しますと、氷を使う冷蔵庫は毎日新しい氷を切って上のスペースに入れてもらいます。リヤカーで大きな氷(工場で造ったもの)を運んできて目の粗いのこぎりで1貫目(3.75kg)程の大きさに切って置いて行きます。子供たちは粉になった氷のカケラを拾って顔に当てたりして遊びました。経済的にかなりゆとりのある家でないと持つことはできませんでした。冷気が下にさがってなま物の鮮度を保ちますが、溶けた水が下に流れ落ちますから、大きな受け皿を用意しなければなりませんでした。魚屋や肉屋などの鮮度を大切にするお店や料亭では大きな氷冷蔵庫を備えていました。

中央の電気冷蔵庫は、モーターを使って圧縮機で冷凍ガスを循環する構造で、24時間冷却温度を保つようになっています。氷を作ることもできますから、夏には絶好です。しかし、ご覧のようにかなりのスペースを機械部分が占めており、家庭用でも800円ほどしましたから、贅沢な話でした。普通のサラリーマンの月給が100円ほどだった頃です。

右の写真は昭和30年代になって発売された国産の電気冷蔵庫の例で、標準家族(4、5人)用で5万円ぐらいでした。写真のものは1ドアタイプで内容積が100リットル、かなり沢山詰め込まれています。これが、数年後に三種の神器の一つとして一般家庭で使われるようになるとは夢にも思わなかった時代でした。


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