EEカメラ「キャノネット」発売
昭和36年頃のカメラファンが最も手こずったのはカメラの絞りとシャッタースピードの設定でした。そのために常に露出計を携帯して、シャッターを切る前に被写体の明るさを計りました。もっとも難しいのが動きがある人物撮影でした。
動いている被写体を撮る場合はシャッター速度を優先して高速シャッターを使用しなければぶれてしまいます。反対にしぼりを決めてからシャッターを押すと適切な明るさが得られません。その使い分けがカメラマンの腕の見せ所でした。
この露出を適切に判断してシャッタースピードを自動的に設定し、人間はここぞと思う時にシャッターを押すだけで最適な写真が撮れるようにしたのが「EEカメラ」でした。
それまでは、高級35ミリカメラ(フォーカルプレーンタイプ)だけを市場に送り出していたキャノンカメラ社が、レンズ・シャッター式でスピード優先タイプの「EEカメラ キャノネット」を18,800円で発表、しかもf/1.9の明るいレンズ付きですから世界のカメラ業界は騒然としました。
ファン(ほとんどが業界関係者)は店頭に並ぶのを待って、1週間分のメーカー割り当て台数が2時間で売り切れと言う驚異的な反応でした。
これほどまでに話題になったEE(後にAEと言われる)カメラは、レンズシャッターだから可能になったので、レンズ交換ができる一眼レフカメラではさらに複雑なメカニズムが必要になり市場に出るまでにはかなり時間がかかりました。











